絶望は愚者の選択


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「資本」を「負債」で買い長期的な視点を持たないファンドは「投機家」であり「健全な投資家」ではない

■外資ファンド提案全滅 3割超が支持の例も 経営側の圧力にも
株主総会が集中日を迎えた二十八日は、上場、非上場合わせて約千四百社が一斉に総会を開いた。この日の注目は米系投資ファンド、スティール・パートナーズ・ジャパン・ストラテジック・ファンドをはじめとする外資系ファンドの日本企業に対する増配などの株主提案。ファンドの要求はすべてはねつけられ、結果は“全敗”に終わった。

注目を集めた外資系ファンドによる株主提案は、複数の投資先に期末配当の引き上げ(増配)を求めたスティール・パートナーズが全敗したのをはじめ、すべて否決される結果に終わった。しかし、中には三割を超す支持を集めた提案もあり、今後、ファンド側の出方によっては、経営側がより難しい対応を迫られる可能性もありそうだ。

『日本的経営を選択』株主総会で外資系ファンドと対決した経営トップは総会後に記者会見し「カネだけでは動かない人がたくさんいたということだ」(高橋正尚・天龍製鋸社長)などと語り、ファンド勢の手法に強い不快感を表明した。スティール・パートナーズに株式公開買い付け(TOB)を仕掛けられている天龍製鋸は、買収防衛策の導入を提案し議決権ベースで九割を上回る賛成を集めた。経済産業省の北畑隆生事務次官は二十八日の記者会見で、「長期的視点で経営を考える『日本的経営』を株主が選択した結果だ」と、ファンドによる提案が否決された背景を指摘した。

野村証券金融経済研究所、西山賢吾シニアストラテジストは「ファンドだけがもうけようという姿勢が感じられる提案は、ほかの株主から強い拒否反応が出ることが明らかになった」と説明。ただ、大和総研制度調査部の堀内勇世次長は「今後、ファンドがほかの株主の反応にも配慮しながら戦略を変えてくると、経営者にとって気の抜けない総会になるだろう」と予測している。

■投資の自由は、侵されないのか?
「当社の製品をご存じないので、株主になることはできません」あなたがある会社の株式を購入しようとした時、会社からこう言われるのを是とするか非とするか。もしくは、既に保有している株式を買い増そうとした時に、「当社をどのように経営していくのか方針を示していただけないと、買い増しはお断りします」と言われるのを是とするか非とするか。

舞台を東京高等裁判所に移したブルドックソースと米投資ファンドのスティール・パートナーズの法廷闘争のポイントを分かりやすく表現すると、上記のようになる。今回の係争で法律上の最大の争点と言えるのが、ブルドックが導入する 買収防衛策が昨年5月に施行された会社法で規定している株主平等の原則に違反しないのかという点だ。

会社法では、会社は株主の個性に関係なく、「すべての株主を株式数に応じて平等に扱わなくてはならない」とする趣旨の条文を設けている。買収防衛策で、スティールのみ新株予約権を普通株式に転換できず金銭を交付されるスキームが株主平等の原則に反するのではというのが、スティール側の主張だ。

健全な投資家保護を確立するには、どの株主も平等に扱われる原則の維持なしにはあり得ない。今回の買収防衛策が地裁決定の条件で認められれば、他の株主の大多数が認めれば、純投資を目的とした株主を排除できるという風潮が広がる可能性もある。

学習院大の岩田教授はそうなれば、日本企業から投資家が逃げてしまう危険もあると言う。日本の上場企業に対する投資家の状況を見ると、外国人の比率が高まり、2003年3月期から2006年3月期までの変動を見ると17.7%から28%と10ポイント以上高まった。それに呼応するかのように株価も上昇している。間近に迫る高裁判断は、日本企業への投資を不必要に減退させないものになるのか、注目される。

■ファンドとは何か? 
そもそもファンドとは、どのような思考を持っているのか。それを知るには、まずファンドと事業主では基本的に考えが違うことを認識する必要がある。ファンドはエクイティ(資本)をデット(負債)で買っており、投資家というよりも投機家となっている。
ファンドは返済責任が自己に及ばない」という仕組みを利用して、自己資金を何倍かの規模にして運用することが可能である。

彼らの考えからすれば、利回りの良い会社が良い会社であり、高い信用力を維持することはあまり興味を持たない。ファンドは株主第一主義で、利益を増やし、配当を最大化することを重要視する。その利益を生むのは売り上げを向上させる方法と費用削減と2通りあるが、ファンドは事業主が考える将来的な売上高向上策は不確実なものとして信用せず、コストカットこそ確実な現金確保の道という考え方を取る。

ファンドは短期間で利益を最大化することを重視する。一方、事業主は顧客第一主義であり、会社全体としてうまく回るよう考え、次世代への引き継ぎを使命と考える。経営に対する考え方も相違がある。事業主は今後のための投資をして成長を重視するのに対し、ファンドは根腐れなど関係なく利益が今最大化することを重要視していることである。投資家の行動は客観的な価値を増大しているのかということだ。

投資家は自分が儲かるということを優先する。日本で今、敵対的買収を阻止する動きが強いのは、役員報酬が安すぎるからとも言える。米国のように役員を1期3年務めれば、後は一生遊んで暮らせるような報酬を得られるなら、日本でM&Aが敬遠されるような状況は変わるだろう。


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■カネと暴力の系譜学
「法は完全に非合法と対立するものではない。ある種の法律は、明らかに別の法律をかいくぐるための手段を組織している。法は、違法行為の管理であって、違法行為のあるものを許し、可能なものにし、あるいは支配階級への償いとして大目に見、支配階級に役立つものにさえし、さらに別のものは禁止し隔離し、また支配の対象や手段としてとりあげるのだ」

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by beautiful_japan | 2007-07-04 23:54 | 宗教 vs グローバル化