絶望は愚者の選択


by beautiful_japan
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■数学が発展すれば完全な数学体系に到達できる(w ・金融が発展すれば究極的に経済は安定する(爆w■

■ゲーデルの定理と金融
金融商品とは、リスクを分散する手段だから、オプションなどのデリバティブ(金融派生商品)が増えれば、様々なタイプのリスクに対応する手段が増える。個人も企業も不足の事態に備えられる度合いが増す。その結果、当然、経済全体が安定化する、というのが経済学者の通念だ。

この通念は多くの市場参加者にも共有されている。金融の発展は、途上国の金融危機やサブプライムローン問題のような動揺を一時的に引き起こすかもしれないが、究極的には経済の安定化に貢献している。そういう通念だ。

しかしこの通念は素朴すぎるかもしれない。そう考えさせる経済論文が10年前に発表された(この論文を紹介したのが私のコラムだ

その内容はこうだ。金融商品とは、何らかのリスクを分散することを意図して開発される。しかし新しい金融商品(たとえば株式などをあらかじめ決まった価格で買う権利を商品化したオプション)ができると、市場参加者は「オプションを使うか、使わないか」という新しい選択に直面する。オプションは行使される時とされない時では、株価の動きが異なる。それによって生じる株価変動は、新たなリスクだ。つまり、新しい金融商品が生れると、それを使うかどうか、という新しいリスクが生み出される。その結果経済が不安定化する。

「リスクに対処するための金融商品が新たなリスクになる」という論文のロジックは、数学や論理学の世界で有名な「ゲーデルの不完全性定理」と関係しているのではないか、と私は考えてきた。

「私の発言はうそである」と私が言ったとすると、この発言は、真実だろうか、うそだろうか。真実だとすれば、私の発言はうそでなければいけないから、この発言も真実でないはずだ。逆に、この発言がうそだとすると、私の発言はうそだ、という命題は正しいことになり、この発言は真実だということになる。

結局、この発言は真とも偽とも判定できず、論理の完全性は破綻してしまうのだ。

論理学者ゲーテルは、このような自己言及的命題(自分自身について述べる命題)が、論理の体系の完全性を破壊してしまうため、いかなる数学体系も完全なものにできない、と証明した。これがゲーデルの不完全性定理だ。

ゲーデルの定理は「数学が発展すれば、完全な数学体系に到達できる」という数学者の素朴な通念を覆した。 これと同じことが金融市場について言えるのではないか。金融が発展すれば究極的に経済は安定する、という経済学者の通念は幻想かもしれない。どこまで金融が発展しても、新たな金融商品が新たなリスクを生み出し、市場の不安定性はなくならないのかもしれない

ゲーデルの定理が金融の世界でも成り立つのだとすると、バブルの発生と崩壊は、どんなに金融市場が発展しても無くなることはない、ということかもしれない。

■これは「科学が発展すれば、エコでロハスな世界に到達できる」にも応用出来ますな。サブプライム問題はヨギの人が例によって判りやすく解説してますね(爆w

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by beautiful_japan | 2007-10-21 23:54 | 宗教 vs グローバル化